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7.29.2013

百草・白いちょうちょのオブジェは数が少ないです。



百草の展示も、あと1週間となりました。




ちょうちょの揺れるオブジェは、三宿の工房で制作しました。


ちょうちょの飛び方って、

ある時、ぴょっ、と跳ね上がる感じがして


ひら ひら ぴょっっ 


みたいな、不思議なリズムがありますよね。



そんな一瞬をとらえた写真を何枚も見て、

ちょっとした羽の角度や、

留まる瞬間におしりが丸まる感じとかも、

蝶らしいフォルムをじっくり観察していました。




まるで夏休みの自由研究ですが、

こちらはさらにその研究から、実際に木槌などで真鍮を叩いて曲げて行きます。


研究通りに羽に角度をつけると、本当に、まるで飛んでいるかのようなフォルムになるのが

実に興味深いです。

当たり前と言えば、当たり前なのですが。

机上の研究が、実践にも効果があった喜びを、プチ研究家気取りで体験していました。






ちょうちょを立てる台座も真鍮でできています。

やはりここは、ジュエリー屋らしく、ジュエリーを磨くのと全く同じ工程で鏡のようにピカピカにしてから、

ほどよい使用感を演出しています。

ピカピカの面を覗いてみると、 ふわふわと飛ぶちょうちょの群れが写りこんでいました。


ファインダーを覗くといつも、現実の中の少しのひずみにタカラモノを見つけてしまうので

まるで冒険をしているみたい。

肉眼ではほとんど見えない鏡の向こうのちょうちょ、

百草も写真OKですので、ぜひ覗いてみてください。




百草
http://www.momogusa.com/temp/temp2013/temp1307shokubutunojikan.html

7.28.2013

simple order  PLANT / PLANT



ガーネットのスタッドピアス
(simple order)




三宿のお店には、いつも様々なお客様にいらしていただきます。

PLANT / PLANTの空気感を気に入って下さる方、

デザイナーとお話ししながら、そのほとんどが世間話ですが、この空間を楽しんで下さる方、

中には普段ジュエリーをほとんどしないのだけど、と言いながら

じっくりと見て行って下さる方も。



何度かお話しているうちに、

お持ちのジュエリーとの相性や、仕事場で大ぶりなジュエリーが出来なくて、など

ご相談を受けることもしばしば。


じゃあ、こんなのどうですか?


と、お店にあるジュエリーをちょっとだけオリジナルに変えてご提案することも。

デザインからご提案するorder jewerlyの世界よりもずっと気軽に、

オーダーすることができます。


工房でもある三宿店だけの、特別な simple order です。




※デザイナー在店日は下記までお問い合わせください
shop@plant-plant.jp


7.26.2013

透かし模様のオーダーリング -order ring PLANT / PLANT-



お店に置いてある、透かしのオーバルピアスを見て、

「ピアスはしないのだけど、リングにできないかしら?」

と、ご相談いただき、1点もののリングを制作することにしました。


元々、このピアスは職人の手作業で小さな小さな柄を、細い糸のような刃で

切り抜いていく方法で作られています。

ほんの数ミリの接点を、切りすぎず、かつ繊細さを極限に残して。





リングになった透かしのシリーズ。

身に着けるのはもちろん、置いている姿もまた美しいのがリングの良いところです。



7.20.2013

多治見に来たら、




先ずは多治見修道院ではないでしょうか。

1930年に設立とありますので、歴史の長い教会です。

実際、日曜の午前中に行って見ると、地元の方が集う、町内会のようなほのぼのしたミサが行われていました。

庶民の、日々の祈りがささげられている場所というところに、どこか落ち着きを感じるのは、

宗教の違いなど関係なく、共通するここちなのだと思います。



ワインの醸造もしているようで、ワインブドウ畑がありました。

コの字型をした大きな修道院で、まるでヨーロッパのようなたたずまいの中庭も。




詳しくは

多治見修道院の手作り感あふれるホームページか


ナビで行くなら
岐阜県多治見市緑ケ丘38 




修道院から、木漏れ日が清々しい山道を上ります。



国宝 永保寺へ到着します。

敷地の奥に鎮座する観音堂は、中国で見られる反り返った屋根をそのまま伝える、

日本ではあまり見たことのない造形をしているが

中国のそれとは違って、勇壮というより優美さがあって美しい。

檜皮葺き屋根の緻密さがそう見せるのだろうか、登って上からも見ることができる。

1314年に建立とある。

なんと700年前。







川沿いに、山への小道が。

どこまでも分け入りたくなる、散歩道が続きます。



新しく建てられたという御堂も、十分美しく贅沢な造り。これも数百年後には・・・・


永保寺ホームページ

住所
岐阜県多治見市虎渓山町1丁目42




さて、多治見の町へ戻ってきました。

おいしいおいしい おうどんやさんへ連れて行ってもらいました。

地元の方に愛されているお店ですので名前は伏せておきます。



織部ストリート辺りをぶらり、すれば、ノスタルジックな看板があちらこちらに。




どのお店も古い昭和の頃の建築様式で、入口になんとも味わいのある表札がかかっている。

ついつい、地元の商店街に長居してしまって、

肝心の織部を見る時間がなくなってしまいましたが、

最後に美味しいひつまぶしを食べて、東京へ戻りました。

7.19.2013

週末は百草へ



7月に入り、真夏日が続いていますが

夏休みの季節が近づき、どこかへ出かけたくなる気分もあるけれど・・・

賑やかな場所に行きたいわけではない。

そんなゆっくり派の方々へおすすめする、ギャルリ百草。

この空気感、古い木材の質感、土間のシンとした音、何ものにも代えられない

時間を過ごすことができる場所がここにはあります。



多治見の駅から車で山の中へ分け入っていくと

突然に現れる

大きなお屋敷。



門から続く、庭の敷石をたどると、

「開館」の札が掛けられた玄関へと着きます。





札に使われている板や、百草の表札の、そっけないたたずまいが、

むしろ屋敷の中に入る期待を膨らませてくれます。




100年以上前の、民家というよりお屋敷という方がしっくりくる、立派な古い家屋。

格子の窓、使い込まれた廊下の板材。

敷居をまたいで、何部屋もつながった畳の間は、何通りにも仕切ることができる。

その使い勝手の自由さと、考え抜かれた日本家屋の作りに関心せずにはいられないのです。




急な階段箪笥をワクワクしながら上がると、

2階には陶磁器作家やガラス作家による作品が展示されている。

巻物や衣類もまた、手仕事のゆっくりした佇まいをまとっていて

こんな暮らしでありたいと思わせるものが並ぶ。






ひとしきり、百草の空気に浸った後は、

カフェでゆっくり、

この後のプランを考えるのもオススメ。


大きな窓からお庭を眺めるのもよし、

カフェの中にもそこかしこに ”しかけ” があるので、

それをじっくり楽しむのもよし。


ついついゆっくりしてしまいますが、

百草のお庭に出かけることも忘れずに。










名残惜しみつつも、百草を後に、多治見の町へ戻ります―



百草への行き方
http://www.momogusa.com/out.html


7.17.2013

百草の展示、スタートしました





百草の展示がスタートしています。

オープン初日、数名のお客様にお待ちいただく中、開館しました。

暑い中、初日から足をお運びいただいた方々、

また、デザイナーと会話しながらお買上下さった方々、

本当にありがとうございました。



古民家の歴史ある空間という、PLANT / PLANTにとって新しいチャレンジでしたが

こうして、駆けつけて下さる方がいて、お買上くださる方がいると

大きな挑戦をして良かったと心から思います。



暑くて有名な多治見。

この日もうだるような暑さでしたが、一歩、古民家の中に入ると

空気が変わり、ひんやりとすら感じます。


土間の空間に吊るされた大きな氷のかたまり。

玄関戸を開けると、スーッと冷たい風を感じるのはこの演出のせい。

丸一日かけて、ポタ、ポタ、と涼しげな音を立てて溶けて行きます。





蝶ちょのネックレスは、百草での新作です。

普段はK10ゴールドの多いPLANT / PLANTですが、

すこし大人っぽさを出したくて、このネックレスはK18製にしました。

胸にした時に、ふわりと飛んだような蝶にしたくて、裏にちょっとした細工がしてあります。





ちょうちょのオブジェは入ってすぐの土間に飾ることにしました。

分かりづらいですが、販売しています。 1set 8000円~




外の照りつける夏の日差しと、それを眺めるこちら側との間に、結界でもあるかのように、

格子越しの光は薄暗い。


PLANT / PLANTから持ち込んだ、ヨーロッパのアンティークと

百草にある安藤氏の磁器が、

驚くほどしっくりと、ほの暗い歴史をまとった古民家の空間に合うのです。




百草の展示概要>>
http://www.momogusa.com/temp/temp2013/temp1307shokubutunojikan.html

PLANT / PLANT>>
www.plant-plant.jp

7.11.2013

古民家 と ちょうちょ



百草へは下見も兼ねて、何度か訪れました。


古い日本家屋に入るとそこには


土間のひんやりとした空間があり、空気が一変する。



黒く光る板の間のキシキシという音、

大きな畳の間には、仏間と言われる閉鎖された薄暗い空間が鎮座する。

一番奥まで進むと、そこには小さな茶室。



建具の古くて手入れの行き届いた風合いも、

簾を通る外からの日差しの柔らかさも、古いソケットのノスタルジックな趣も、 

どこまでも美しいのです。



畳の端に、所在無げに座ってみると、

懐かしさを伴った落ち着いた気持ちになります。



そうして見る、展示品は、どこか

子供の頃の夏休みのように、楽しげでもあり

古い由来に対する、畏怖のようなものもまとっているようにも思うのです。




百草の空間の為に、オブジェの制作をしました。


畳や、板の間に、しっくりと馴染んでくれるといいのですが。

12日から始まる展示作業で、どんなイメージになるか、これからが楽しみです。







気軽に身に着けて欲しい、

新作のちょうちょ・ピンは、淡水パールのキャッチで。


ギャルリ 百草 展示期間
2013年7月13日(土)-8月4日(日)

PLANT / PLANT

7.08.2013

PLANT / PLANT の キッズジュエリー ?



ギャルリ百草の展示、今週末に迫っています。



百草での新作のため、


何か新しくて美しい貴石やパールを探してた時でした。



そんな折に、


ひょっこり、転がり込んできた、この ”いもむしパール”



真っ赤な紐であそびごころ満点のキッズ・ネックレスにしました。




百草に来た、ラッキーなキッズのために、


とってもお手頃な価格になっていますので、ママにも朗報かもしれません。




※ 1点のみ。 申し訳ありませんが、ご予約は受け付けておりません。

7.06.2013

照屋勇賢 + PLANT / PLANT 展 ―植物の時間―





2013年7月13日(土)-8月4日(日)  11:00-18:00

ギャルリ 百草

岐阜県多治見市東栄町2-8-16

http://www.momogusa.com
0572-21-3368


植物を記憶すること                                                             
人にとって植物のイメージは、網膜に写った断片を切り取り、編集して固着させたものである。だから絵に描けば、花はいつもこちらを向いている。その象徴が生け花であり盆栽である。庭を持つ者は、その固着したイメージを保つ為、庭木の剪定を続けなければならない。人は何故、植物のイメージを固着させるようになったのだろう。 「市中の山居」とは茶室の代名詞である。自然に囲まれた山の中で、花を花瓶に生けても陳腐な結果に終わってしまうように、都会に居て自然を想うことが生け花や盆栽となって意味を生じてくる。それを見る場所が茶室なのである。 「花は野にあるように」と言ったのは千利休だが、茶室に生ける花は、今まさに、野辺で足下に咲いている花を見ているかのように生ける。日本人の季節感は、ミクロに切り取った自然の記憶を断片的に繋ぎながら更新されていく。欧州ではもっと力業的に、自然は都市に取り込まれている。田舎家までも再現したというマリー・アントワネットの庭園は極端な例として、ロンドンのハイドパーク、ニューヨークのセントラルパークなどの公園は、田舎の自然をダイナミックに再現している。また野の花は、他所の国のものまで採集し、ガラスで囲まれた植物園と温室で育てられている。
「植物の時間」と題した今展、二人の作家の歩みは、植物を題材とする共通点はあるものの、見つめる角度に相違がある。 PLANT/PLANT の浅岡さんは、都会で育ち、実際に欧州の都市を旅して、都会人の自然への想いが、ガラス越しに見える温室の中に再現されていることを見て、自分の体験とどこかで重なっていくのを発見し、その過程が創作に結びついているように思う。小さな花や花びらその周りを舞う蝶。都会から見る自然は優しく、常に人を包み込む。市中の山居や古びた温室は自然への愛おしさを感じさせる装置だが、浅岡さんはそれをジュエリーにして表現されている。植物 「PLANT」をテーマに作品を作り続ける珍しい作家である。 一方、沖縄生まれでニューヨーク在住の照屋さんは、汽水域で川の流れに腰まで浸かりながら上流を見つめているかのように、自然と人工、沖縄と米国など、矛盾や不自然さを受け入れつつ、根本を「それってどうなのさ」とさり気なく突きつけてくる。沖縄の伝統技法の紅型で染め抜かれた図柄は、一見楽しさの中に、どきっとするサインも含まれ、沖縄に混在する戦後の歴史をポップに描いている。使い捨てにされる紙袋やトイレットペーパーの芯を切り抜いて、木を立ち上がらせている作品も、可愛らしいジオラマのように見えるが、紙の根本は木である事を暗示し、消費するという一方通行の流れに微かな抵抗をしている。市中の山居のような守られた場からではなく、自然の中で都会を想い、都会の中で自然を想う逞しさと優しさを持ち、共存する事の意味と方法論を提示する作家だと思う。二人の視点がどのように百草で交差するのか、暑い多治見の夏の山居で、共に楽しみたい展覧会である。
百草 安藤雅信




照屋勇賢 「朱の鳥、紅の空」 Scarlet Birds, Crimson Sky



PLANT / PLANT Clematis Shade Earrings